
平日は本業が忙しくて副業は無理。でも、せっかく中小企業診断士の資格を取ったんだから、土日だけでも副業して収入を増やしたい!
こんなふうに思っている方は少なくありません。副業が当たり前になってきた今、土日の時間を使って無理なく収入を得たいというニーズは年々高まっています。
この記事では、中小企業診断士として会社に所属しつつ、副業もしている私が「土日だけで副業することは可能なのか?」「どんな仕事があり、実際どのくらい稼げるのか?」という疑問に、具体的な事例やスケジュールを交えてお答えしていきます。
本業を大切にしながら、自分のスキルを活かして副収入を得たいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。


執筆者:花月 諒(中小企業診断士)
通信講座と独自の二次試験解法を用いて、約200時間の学習で中小企業診断士試験に一発合格。効率の良い勉強法や合格をつかむマインドを発信。2024年より株式会社あおいFASで、中小企業向けの事業再生支援やM&Aに従事。福岡県中小企業診断士協会所属。


土日だけでも中小企業診断士の副業は可能?
結論から言えば、土日だけでも中小企業診断士として副業することは十分に可能です。
もちろん、常勤型の顧問業務や、平日対応が必須の案件は難しいですが、柔軟に時間が取れる業務や、成果物ベースの仕事であれば、土日だけでも対応できます。
特にコロナ禍以降はオンラインで完結する業務も増えてきており、打ち合わせや書類のやりとりも土日だけで済むケースが多いです。ポイントは「時間や場所の自由度が高い副業」を選ぶことです。
中小企業診断士×土日副業のおすすめ5選
土日でできるおすすめの副業を5つ紹介します。
補助金申請書の作成サポート
国の各種補助金(例:ものづくり補助金、IT導入補助金)の申請支援は、書類作成と調整がメインなので、土日だけでも作業が可能です。
ただし書類作成に必要な基礎情報のヒアリングは、顧客から平日開催を求められる場合があります。そのような場合は、平日に稼働できる中小企業診断士とチームを組んで進めると良いでしょう。
中小企業へのスポットコンサル
短時間の打ち合わせやレポート作成を伴うスポットコンサルは、日程調整さえできれば週末に実施可能です。Zoomで1時間の相談を受けるだけでも、1件あたり5,000円~10,000円はいただけるので、実入りの良い副業になり得ます。
商工会議所等の経営相談員
商工会議所やよろず支援拠点(国が各都道府県に配置している、中小企業・個人事業主向けの支援機関)では、平日に来訪できない経営者のために、土日の相談枠を設けているところも多いです。
こうした地域では、土日のみでもシフトに入れる可能性がありますし、付き合いが深まればセミナーや勉強会を開催することもできます。
ブログ・SNS・YouTube
即金性は低いものの、ブログやSNSを通じた情報発信は、長期的に収益につながる資産型の副業です。執筆や投稿はすべて自分のタイミングでできるため、完全に土日だけで進めることが可能です。
また情報発信を続けることで誰かの目に止まり別の仕事の機会をいただける可能性があります。気長に取り組む必要がありますし、労力もかかりますが、やる価値はある副業と言えるでしょう。



SNSや動画の時代と言われて久しいですが、私はいまだにブログが大好きです!
診断士試験の指導・添削
二次試験対策の添削は、通信講座や個別指導で行うケースが多く、土日にまとめて対応することができる副業として人気です。講師を募集している予備校を探してみましょう。
以上が土日でもできるおすすめの副業です。なお、副業の収入を伸ばすコツなどについては、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください!


土日副業のリアルなスケジュール例
実際に私が土日メインで副業をしていた際のスケジュールを共有します。
曜日 | 内容 |
---|---|
土曜 8:00-12:00 | 補助金申請支援(事業計画書の作成) |
土曜 13:00-14:00 | 補助金申請支援(元請との打ち合わせ) |
日曜 8:00-9:00 | 二次試験添削 |
日曜 9:00-12:00 | ブログ運営(執筆) |
日曜 13:00-14:00 | ブログ運営(デザイナーさんとの打ち合わせ等) |
このように、土日だけでも合計8〜10時間程度の時間が確保できれば、副業として成立させることは十分に可能です。



休日が副業で全部潰れるのは嫌なので、14時以降はプライベートの時間にあてています。
土日だけでも成果を出すための工夫と注意点
土日の限られた時間で成果を出すには、仕事の進め方に工夫が必要です。いくつかお伝えします。
工数を見積もる
工数(タスクの処理に要する時間)は、必ず見積もっておきましょう。経験上、人間は実際にかかるより少なく見積もりがちなので、自分が考える工数に20%くらいは上乗せしておくと安全です。
工数を出すには、タスクの全量を把握する必要があります。メモアプリなどに箇条書きで整理してみましょう。こうした分解作業は「構造化」と呼び、コンサルワークの基本です。
軽い気持ちで引き受けたら、思った以上に時間がかかる仕事で土日に終わらず、平日に持ち越して本業の評価も下がる・・・よくある失敗なので注意しましょう。
作業時間を決める
前述した私の例のように、いつ、どんな作業をするのかをざっくりで良いので決めておきましょう。ルーティン化する方が仕事に取り組みやすいからです。



私は午前に執筆作業を、午後に打ち合わせを入れることが多いです。体力、集中力のある朝のうちにものを作る仕事を済ませるのが効率的だと考えているからです。
必ずリフレッシュをする
土日までフルタイムと同じ7~8時間働くと、疲れが取れずに本業でのパフォーマンスが低下します。家族とのふれあいや趣味の時間も確保し、リフレッシュをしましょう。
スポーツなど健康に良いものだとベターです。逆に飲酒や喫煙でストレス解消を図るのはあまりおすすめできません。
少しずつでいいから、コツコツ実績を重ねよう
中小企業診断士の副業は、平日に時間が取れなくても、土日の時間を活用することで十分に取り組むことができます。
補助金支援やスポットコンサル、講師業務、情報発信など、柔軟な働き方が可能な副業は少なくありません。副業で月3万〜5万円の収入を目指すのであれば、土日だけでも十分にチャンスがあります。
大切なのは、「自分に合った副業スタイル」を見つけて、無理なく継続すること。いきなり大きな収入を得るのは難しくても、まずは週末の数時間を有効活用して、小さな実績を積み重ねていくことが、副業成功への第一歩です。
この週末から、あなたも診断士としての可能性を副業に活かしてみませんか?
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